独立行政法人国立病院機構 函館病院

【口の痛み・違和感外来】第一・三水曜日午後１時～３時３０分、初診のみ予約

口の痛み・違和感外来開始ご挨拶

三河 洋平（北海道大学歯学部所属）

　当外来は、慢性的に（長い間）口の中に痛みや違和感があるのに原因がはっきりしない方のための外来です。「舌がヒリヒリする」、「口の中にネバネバ・ザラザラした違和感がある」、「歯科治療が終わったのに、常に歯や顎の骨が痛い」、「味を感じにくい」など、明らかに不快な症状があるのに、近くの歯科や病院で診てもらっても異常なしとされ、なかなか理解してもらえない方を診察します。
不快な症状には、実は隠れた原因があるもの、例えば口内炎や扁平苔癬などの口腔粘膜疾患、入れ歯や被せ物による障害、金属アレルギー、口腔乾燥症、口腔カンジタ症、骨髄炎や悪性腫瘍などが原因となっていることがあります。しっかりと精査し、原因となりそうな異常があれば、まずはその治療から行います。（歯周炎や虫歯などが原因と思われる場合、かかりつけの歯科医師に歯科治療を依頼させていただく場合があります。）
異常となる検査結果または口腔内の病変がない場合は、ストレス、自律神経の失調やうつ状態といった要因が関わっている舌痛症・口腔異常感症・非定型歯痛などといった歯科心身症の可能性があります。この疾患は、いろいろな要因が複雑に関わっているため、すぐにスッキリと症状をとることは難しいとされています。当外来において歯科心身症に対しては、薬物療法や認知行動療法を用いて、症状の改善を目指した治療を行います。