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独立行政法人国立病院機構 函館病院

診療科のご案内

病理診断科のご案内

医師のご紹介

役職 病理診断部長
氏名 木村 伯子(きむら のりこ)
専門分野等 日本病理学会専門医
日本臨床細胞学会専門医・指導医
国際細胞診学会 fellowship(FIAC)

特色

 全国的に病理専門医が不足して問題になっている中、当院では経験の豊富な病理専門医が診断にあたっております。さらに診断困難例や稀有な症例は専門家にコンサルテーションを依頼するとともに、当院も全国からのコンサルテーションに応じています。特にカテコールアミン産生腫瘍である褐色細胞腫やパラガングリオーマの診断ではWHOの編集委員として第4版(2017)の出版に貢献しました。また現在、国際的な病理診断報告のガイドライン(the international collaboration on cancer reporting (ICCR: http://www.iccr-cancer.org)のメンバーとしてその作成に関わっております。

 多くの国立病院機構の病院には臨床研究部が設置されており、日常の診断治療を集積して、さらに未来の医療に有用な臨床研究をすることが義務付けられておりますが、当院でも高いレベルの診療と治療を行い、それを学会発表や論文発表を通じて臨床研究を行っており、病理診断はその一助を担っております。手術症例の中で臨床的に興味深い症例や問題がある症例は随時、臨床病理研究会で熱心に討議されています。部検例はほぼ全例がCPC(臨床病理検討会)で検討されています。

 病理診断の報告書は紙でも報告されていますが、同時に院内情報システム通じて閲覧することも出来ます。そこには病変の肉眼像と顕微鏡画像がuploadされており、パスワードで院内のどこからでも閲覧でき、患者さんへの説明にも用いることができるようになっています。

病理診断外来について

 当院では、全国的にも数少ない病理診断医による病理診断外来を行っております。詳しくは下記をクリックして下さい。

疾患の特徴

 「手術標本」では各科の主として腫瘍性疾患が多く、呼吸器では肺がんとその類似疾患、悪性中皮腫等、消化器では食道がん、胃がん、膵がん、胆道がん、肝がん等、その他乳がんも多く手術されており、甲状腺がん、腎がん、膀胱がん等も手術されております。病理診断はそれらの病名と進行度、悪性度、転移の有無などをそれぞれの臓器の診断ガイドラインに沿って記載します。

 手術時には「術中迅速診断」を行って病変の種類や手術範囲を決定するのに役立っています。腫瘍以外の疾患では大動脈瘤や心臓の弁(大動脈弁や僧房弁)が手術されて病理診断に提出されております。

 手術前には多くに臓器の「生検」がされ、がんか、それ以外の炎症や腺腫などの良性疾患かの診断が行われます。当院では肺がんの径気管支生検の症例が多く提出されております。また胃がんや大腸がん、胆管がんや膵がんの疑い、潰瘍性大腸炎やクローン病等の特別の炎症性疾患か、治療による改善の程度はどうかなどの判定、また胃がんの病因として重要なピロリ菌の有無など、消化器の生検は非常に多く行われております。

 近年高齢男性に増えている前立腺がんと前立腺肥大症の鑑別のための前立腺生検も多く施行されております。循環器科では心不全の原因のアミロイドーシスやその鑑別に必要な心筋生検が施行されております。さらに縦隔腫瘍や膵腫瘍、粘膜下腫瘍など通常の生検では届かない深部に存在する病変も、エコー下生検による優れた技術を駆使して採取され、高い診断能力を誇っております。

 「免疫染色」は病理診断には欠かせない手法の一つで、腫瘍の種類、悪性度の判定、治療法の決定等に多くの交代を用いて診断の補助に用いられます。

 当院では自動免疫染色装置(Benchmark ULTRA;Ventana,USA)を用いて、迅速に免疫染色に反応し精度の高い診断を提供しております。この機器を用いて免疫染色だけでなく、乳がんや胃がんの治療法の選定に有用なHER2遺伝子の増幅等を調べるDISHにも対応しております。

 「細胞診」は近年の生検方法の進歩とともに全体的には検体数は減少しておりますが、乳がん患者数の増加と共に乳腺の穿刺細胞診の数は多く、診断にも有用です。気管支ブラッシングの精度は非常に高く、肺がんの疑いの場合には有用な手段です。胸水や腹水等は細胞診でしか診断ができないもので、欠かせない手段です。

外来診療担当表PDF